顧客単価を引き上げる鉄板施策
マーケティング施策をする際、求める結果として「顧客数」を増やすことに目が行きがちです。もちろん、「顧客数」を増やすことは非常に重要です。しかし、本来の目的は売上・利益を増やすこと。その視点から考えると、同じぐらい「顧客単価」を引き上げることも非常に重要です。
今回は、顧客単価を増やすための鉄板施策をご紹介します。
いちばん選ばれるものはどれ?
例えば、あなたは自転車(クロスバイク)の購入を検討しています。たくさんある中から、1つの車種を選んで購入しようとしたところ、下記3つのパターンを提案されました。
A.本体車種3万円の自転車のみ
B.本体車種にプラス1年間の延長保証とドリンクフォルダーとライトがついて38,000円のプラン
C.Bに更にプラスして、通常21段ギアを3段プラスした24段ギアにし、かつオイルや汚れ落とし、パンク修理キッドなどがついた50,000円のプラン
少し考えてみてください。
おそらく「B」のプランが一番多く売られると思います。
なぜか?それは、人間は3つプランを提示されると、真ん中を選びたくなる心理が働くからです。
2.松竹梅の法則
これらは「松竹梅の法則」「松竹梅理論」などと呼ばれることがあり、価格の違う3つを提示されると、「一番上だと高いし、一番下を選んで後悔したくないから、無難に真ん中を選んで置けば失敗しないだろう」という人間の心理を使った販売手法になります。
これらはあらゆる業界に使われています。多くの人に馴染みがあるのが、飲食店のコースメニューや、整骨院・エステなどの施術コースなどが挙げられます。
そして、ポイントは一番売りたい商品を真ん中の「竹」にすることです。上述の通り、真ん中が一番購入されやすいため、竹に一番売りたいものをセットするのが基本です。また、「松」「梅」としっかり差別化し、「竹」がお得に感じされる工夫も必要です。
ただ単に金額が高い・安いではなく、「価格と内容を踏まえるとお得だな」と感じてもらえるようにする必要があります。
「これは対面販売で説明があるから良いのでは?ネット販売ではうまく行かないのでは?」
という声を聞こえそうですが、ネット販売でも効果的です。通販会社はじめ、多くの会社で取り入れています。実際、私も過去にいた通販会社で、3つのセットプランでテストしたところ、真ん中が一番購入されていたということがありました。
また。中にはコースをさらに細分化し、5つぐらいにして行っている企業もありますが、初めののうちはそれはやらないほうが良いでしょう。選択肢を与え過ぎても選べなくなる、ということもありますし、増やした結果、お客さまにどれが良いか差別化しにくくなりますので。
もし、あなたの会社が1つしか商品・サービスがない場合は、このように松竹梅を設けて、販売してみてはいかがでしょうか。